NFJ FX-AUDIO-DAC-X6JのオペアンプOPA2134からOPA627に交換

 

先日買ったNorth Flat Japan (NFJ) FX-AUDIO-DAC-X6Jのオペアンプ(Opamp)を交換した。

標準で使われているオペアンプは、BB(TI) OPA2134 (2回路)。

※BBはBurr-Brown、TIはTexas Instrumentsの略称

今回新たに載せたオペアンプは、同じBB(TI)のOPA627 (1回路)。

※OPA627は、Mark Levinsonのプリアンプにも採用されたことのある、だいぶ前から音質に定評あるオペアンプ

関連記事:DAC-X6Jのレビューと購入のいきさつ

 

OPA627について

 

OPA627は、OPA637やMUSES01・MUSES02と並んで、3,000円以上する高級オペアンプ。

しかも、2回路(ダブル)ではなく1回路(シングル)の製品により、2回路化には2個必要となるので、実際に導入する時はMUSES01やMUSES02の2倍かかる。

いつかは手に入れたい憧れのオペアンプの1つではあったが、これまで縁のない製品だと長年考えていた。

 

OPA627には、AU(SOPパッケージの標準品)、AP(DIPパッケージの標準品)、BP(DIPパッケージのAP選別品)、AM(メタル缶パッケージ)、BM(メタル缶パッケージの医療グレード)、SM(メタル缶パッケージの最高級グレード)の6種類が存在する。

オーディオでは、主に価格のこなれたAU・AP・BPが使われている。

チップがプラスティックモールドによって圧迫されないこともあり、サウンドはメタル缶パッケージの方が開放的だと言われているが…。

 

OPA627の動作電源電圧

 

OPA627の動作電源電圧(Vopr)は±4.5V~±18V

初めから載っているOPA2134の動作電源電圧(Vopr)は±2.5V~±18V。

例えば、OPA627と双璧をなすNJR MUSES01(NJM5720)は、動作電源電圧が±9V~±16Vのため、DAC-X6Jには適合しない。

先人による動作確認が取れているオペアンプは、OPA627以外だと、オーディオ用途で設計された新日本無線(NJR) MUSES02がある。

MUSES02の動作電源電圧(Vopr)は±3.5V~±16V。

 

オペアンプの交換方法

 

オペアンプの交換時に使っている工具は、基板コネクター抜き(Engineer SS-10)。

ラジオペンチでも抜き差しできるが、ピンを曲げてしまう可能性がある。

なお、オペアンプの保管には、ICケース(Engineer KP-51)を使っているが、なかなか便利。

 

OPA627に換装後

 

OPA2134からOPA627に替えた直後は、解像度はいまいち、音ものぺーっとしていて、音楽を聴いていても全く心地よくなかった。

以前、『OPA627はエージングに時間がかかる』という記述があったことを思い出し、音楽を適当にかけながら慣らし運転することにした。

 

時間が経つにつれて、解像度はもちろん、音に奥行きや重厚さを感じるようになった。

 

今回思い切って導入した理由は、新たなDACを買って中途半端になってしまうよりも、今あるDAC-X6JにOPA627やMUSES02を載せた方が安く済むかもしれないと思ったからだ。

もしOPA627を載せた後もサウンドが気に入らなければ、資金を貯めて別のDACを購入することも想定していた。

 

今回、Amazonでしろくま製作所の「OPA627AU デュアル 8Pin DIP変換基板実装済み」を偶然見つけなければ、きっと今ごろ秋月電子通商でMUSES02を買っていたと思う。

しろくま製作所では、OPA627AU以外にも、LME49990MA(±5V~±18V)、AD797BR(±5V~±15V)、OPA637(±4.5V~±18V)、OPA627BP、OPA2211(±2.25V~±18V)、OPA827(±4V~±18V)、ADA4627(±5V~±15V)、OPA627[小型変換基盤]などを取り扱っている(全て2回路化)。

なお、それ相応のハンダづけ技術が求められるSOPパッケージのOPA627(AU)よりも、買ってすぐに装着できるDIPパッケージのMUSES02の方が扱いやすい。

 

余談だが、手持ちのオペアンプの動作電源電圧(Vopr)は、LT1169(±4.5V~±20V)、LT1364(±2.5V~±18V)、LT1469(±2.5V~±18V)、LT1498(±1.1V~±18V)、LM6172(±2.75V~±18V)、LME49720(±2.5V~±17V)、OPA2134、OPA2228(±2.5V~±18V)、OPA2604(±4.5V~±24V)、NJM2114(±3V~±22V)、MUSES8820(±3.5V~±16V) (全て2回路)。

もしどのオペアンプを載せたとしても、発振せずに音の変化を楽しめそうだ。

 

製品リンクと価格一覧

 

USB DAC

 

North Flat Japan FX-AUDIO-DAC-X6J (8,980円~)
North Flat Japan DC12V/1.0A スイッチング式 汎用ACアダプター センタープラス/内径2.1mm (780円)

 

OPAMP (DIP変換基板実装)

 

しろくま製作所 OPA627AU デュアル 8Pin DIP変換基板実装済み (3,800円)

しろくま製作所 OPA627 デュアル 8Pin DIP小型変換基板実装済み (5,500円)
しろくま製作所 ADA4627 デュアル 8Pin DIP小型変換基板実装済み (9,500円)
しろくま製作所 OPA827 デュアル 8Pin DIP小型変換基板実装済み (7,000円)
しろくま製作所 OPA2211 8Pin DIP小型変換基板実装済み (7,200円)
しろくま製作所 OPA627BP デュアル 8Pin DIP変換基板実装済み (7,000円)
しろくま製作所 OPA637 デュアル 8Pin DIP小型変換基板実装済み (7,000円)
しろくま製作所 AD797BR デュアル 8Pin DIP小型変換基板実装済み (7,000円)
しろくま製作所 LME49990MA デュアル 8Pin DIP小型変換基板実装済み (11,000円)

 

OPAMP (DIPパッケージ)

 

Linear-Technology LT1169CN8 (848円~)
Linear-Technology LT1498CN8 (745円~)
Linear-Technology LT1469CN8 (618円~)
Linear-Technology LT1364CN8 (550円~)
Texas Instruments OPA627AU (3,024円~)
Texas Instruments OPA2228PA (621円~)
Texas Instruments OPA2604AP (450円~)
Texas Instruments LM6172IN (420円~)
Texas Instruments OPA2134PA (300円~)
Texas Instruments LME49720NA (270円~)
新日本無線 MUSES01D (3,500円~)
新日本無線 MUSES02D (3,400円~)
新日本無線 MUSES8820D (400円~)
新日本無線 NJM2114DD (100円~)

 

その他

 

Engineer SS-10 (780円~) [基板コネクター抜き]
Engineer KP-51 (361円~) [ICケース]

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