現在のメインスピーカーは、Dali ZENSOR1である。
ZENSOR1については、以前に試聴レビューを書いている(2011年8月)。
ただ、実際にスピーカーを買ったのは2013年5月。
いろいろと試し聴きした中で、最終的にZENSOR1を選んだ。
前に使っていたKenwood LSF-777と詳しく比較しようと考えていたが、入れ替えてからそろそろ2年経つゆえに、LSF-777の音色の記憶もだいぶ薄れているので簡潔に記すことにした。
大きく変化した点は、LSF-777では根暗だった(良い意味で解釈すれば、奥深くかつ陰影のある)サウンドが、ZENSOR1になってからは、PopsやRockを聴いていても、音が明るくかつ軽快になったので楽しめるようになったことだ。
ZENSOR1は、様々なジャンルの曲が聴ける、優秀かつコストパフォーマンスの高いスピーカーである。
それでも、ClassicやJazzよりPopsやRockの方が得意だ。
ジャンルは選ばないが、録音の質によっては相性が良くない。
分析的な音楽の聴き方より長い時間BGMとしてまったり音楽を流しておく方が、このスピーカーの良さを活かせる。
巷では、低音域が出ていないと言う評価のZENSOR1だが、私がおよそ2年間使っている限り、そうは感じていない。
確かに超低音域は出ていないが、6畳の部屋で机の上において、普通の音量で気軽に楽しむ(いわゆる箱庭オーディオ)には十分な量感がある。
なお、音を安定させるには、何よりも機器をしっかりセッティングしてあげることが大事だ。
中音域については、凸や凹のように極端ではなく、高音域や低音域ともバランスがとれている。
Daliの特徴である、ボーカルに艶がかかっているので、女性ボーカルの曲と相性が良い。
音がとても優しい。
男性ボーカルは、曲によっていまいち。
何度か試聴したROYAL MENUET IIと比べると、ZENSOR1は現代のスピーカーらしく、はっきりクッキリなサウンドである。
高音域については、B&Wのノーチラスツイーターのようにツンツンした刺激的な音ではなく、角がとれてマイルドになっているので、長い時間音楽鑑賞していても聴き疲れしない。
金管楽器の音が表現されていないかと思えば、そうではない。
トランペットやサックスの音は伸びているし、シンバルの音はシャーンと響いているし、ピアノの音もなめらかな音で美しい。
ZENSOR1の性能を引き出すのであれば、アンプはもちろん、スピーカースタンドやインシュレーターなどオーディオアクセサリーにもある程度の投資が必要だ。
セッティングがしっかり決まるか否かで、スピーカーから出てくる音が変わってくる。
アンプにも音が左右される。
最後に、これだけのポテンシャルを持っていると、改めて2万円前半(購入当時は25,000円…)で買えるのは安い。
オーディオ初心者が買うスピーカーとしても適している。
なお、イギリスでは£200(36,364円)で売られているので、日本ではさらにお買い得感がある。
ROYAL MENUET IIに出会ってから10年、ようやくDaliのスピーカーを手に入れた。
余談だが、箱庭オーディオといえば、AUDIO STYLE(pastel_pianoさん)が有名である。ZENSOR1についても、こちらの記事で取り上げている。
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