先日、メインスピーカーをDali ZENSOR 1からQuadral RHODIUM 20に変更した。
初めは、ZENSOR 1と同じDaliのROYAL MENUET II、その次にMENTOR MENUET、そして最後はDaliの中では幅広い音楽ジャンルが楽しめるIKON1 MK2にしようと思っていた。
現在とだいたい同じサイズで、机の上に置けることが条件。
いったん、リボンツイーターのあるIKON1 MK2で決まりかけた。
ただ一度立ち止まって考えた末、次はできるだけ音に素直な反応のする製品にしようと途中で嗜好の方向性が変わった。
その結果、モニタースピーカーとしても使われているB&Wの製品の中からCM1になった。
その後、CM1の弱点(高音域がピーキーな点)がどうしても気になるので、高音域がシャリシャリせずに聴き疲れしないDynaudio DM2/6が候補にあがった。
そして最後に、低音域がボワつかないかつアンプの性能を比較的選ばない、Quadral RHODIUM 20に辿りついた。
RHODIUM 20とDM2/6以外は、どれも過去に試聴したことのあるスピーカー。
Dynaudioに関しても、以前にショールーム(東京)でFOCUS 110などを試し聴きしているので、純粋に音を聴いたことがないのはQuadralだけである。
中古で入手した。定価(126,000円)の4割、実売価格の半額以下。
しかもオーディオショップの中古品にて、付属品、保証かつ元箱ありで運よく手に入れられた。
某オクの落札額(53,000円)よりも安かった。
なお、主戦場のヨーロッパでは、RHODIUM 20は€400で売られていた。
RHODIUM 20の後継モデルはASCENT 20。
性能がブラッシュアップされて且つスピーカーターミナルがアルミ製に変更されたASCENT 20とは最後まで迷った。
RHODIUM 20とASCENT 20のユニットは全く同じである。
けれども、出来るだけ予算内(50,000円+α)に収めたかったので、最終的にRHODIUM 20を導入することにした。
初めてRHODIUM 20で音を聴いたときに、Dynaudio FOCUS 110を試聴した時の音が蘇った。
思わず、歌い手の目の前で音楽を聴いているかのような錯覚に陥る。
あまりにも心地よく、目を閉じて、耳を澄ませながら音楽鑑賞していたら、いつの間にか寝ていた…。
金属のツイーターにもかかわらず、イメージに反して、奏でられるサウンドは優しい。
バランスはフラット。
付帯音もほとんどない。
音楽の再現性はとても高い。
音が団子状にならず、分解能も良い。
低音域もしっかり出ている。
中音域も膨らんでいないし、高音域がシャリシャリすることもない。
ドンシャリ、かまぼこ、スカキン、ブーミーな音とは無縁だ。
DACなどオーディオ機器のサウンドの違いがよく分かる。
同じ曲をiFI nano iDSD、Steinberg UR22、Sotec HDC-1Lでそれぞれ再生してみたが、機器それぞれの特徴がとても聞きわけやすかった。
Dynaudioと同様、AtollやYBAのアンプとの相性も良さそうだ。
Pops、Rock、Classic、Jazzなど音楽のジャンルは選ばないが、ソースにシビア。
楽曲の良し悪しがそのまま表現されるため、録音質が悪い、低音過多、かまぼこの曲と相性は良くない。
なお、Quadralと言えば、福岡のオーディオショップがDynaudioやDaliとともに、高く評価しているスピーカーの1つであることで有名だ。
最近では、Quadralのスピーカーを取扱う店舗が徐々に増えて来ている。
ASCENT 20のレビュー記事もよく見かけるようになった。
RHODIUM 20を買って本当に良かった。
ハイスピードの曲も楽しく聴けるようになった。
これで、スピーカー探しの旅がようやく終焉を迎えた。
今回、スピーカーを買い替えるにあたって、Ctrl+Z アンドゥ(みさかさん)の「ハイエンドオーディオの選び方」と高級アンプの世界 元祖オーディオ・オタク(阿修羅さん)が参考になった。
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